私事ですが、
大阪に住むおばあちゃんに会いにいった。
17年ぶりに会うMamiを育ててくれた、Mamiの大好きなおばあちゃん。
現在98歳。東京オリンピックの年にちょうど100歳になる。
元気かな。
「行く」って電話したけども、「耳が遠いから」って。
でも図書館へ毎日片道15分歩いて通う元気ぶりだそう。
当日、約束の時間より早く会いに行こうかなと、電話してみると、
「もう図書館に出かけちゃったよ」と同居するおばちゃん。
そうして我々は図書館に行ってみることにした。
見つかるかな。

図書館についてから周りを見回すと、どうやら年齢的に見ても適合するおばちゃんは一人しかいなかった。
Mamiは頭を下げてルーペで本を覗き読むおばあちゃんにそっと近づいて
「おばあちゃん?Mamiだよ。」と声をかけた。
「えええ!」
おばあちゃんは目をまん丸くした。
そうして、おばあちゃんはすぐに見つかった。
すぐさま色々と話が出るのだが、流石に図書館の中でのおしゃべりは気が引けたので移動した。

場所を変え、話せるところで腰を下ろした。
月日が流れるのは早いもの。
お互いの離れていた時間に時を戻しつつ、話は募る。

二人とも、時間的なものなのか、ちょっと遠慮がちに距離を置いているように見えた。

昔からおしゃれなおばあちゃん。
このベストはおばあちゃんが編んだって。
おばあちゃんはその昔、いっぱい習い事をしていたそうだ。
華道、茶道、お琴、三味線などなど。お家柄が良かったのでしょう。
料理と三味線はおばあちゃんからおそわったとMami
でも「私は料理はしなかったよ」とおばあちゃん。
なんでも器用にできちゃうおばあちゃんだったのでしょう。

元気よく足を放り投げるようにして足を組んだ。
まだまだ元気。

今は「いい生き方、いい死に方」という本を読んでいるという。
他にも2冊読んでいて、もう一冊は「キスまでの距離」
まだまだ恋する乙女の気持ちを持つ女性なのだ。

「おばあちゃん、ちっちゃくなったね。」って。
Mamiが大きくなったんじゃない??
外に出るとなると、さっとマフラーを首に巻いて押し車を巧みに操る。

足取りは軽く、スタスタと歩く。
家路はおばあちゃんが先導して、エレベーターから何からさっさと無駄がない。

道中も会話はずっと続いた。


拾った落ち葉を結びつけるとこなど、おしゃれ感覚が素晴らしい。
雨の日も傘とカッパで毎日通うそうだ。図書館が閉まるのは月に一度。
これが元気の秘訣なのだろう。

途中、信号が変わるからと、小走りさえすることまでも。
Mamiと目を疑った。


Mamiが一番似ていると言っているおばあちゃん。
Mamiの将来像なのだろうか。

笑顔がステキね、と。

照れるおばあちゃん。

優しく綺麗で、ステキなおばあちゃん。

お別れの時が来た。
堪えていたものが一気に込み上げてきたのかな。

大好き、おばあちゃん。

ありがとね、ありがとね、って何度も言っていたおばあちゃん。
またね、って送ってもらった玄関でドアを閉めるのが辛かったでしょう。
会えてよかったね。